とマキは意地悪そうにそんな突っ込みを忘れない。
まあ、それは・・・そうかもしれないですけど。
まあでも、とにかく今日はマキさんの期待には応えられなくて申し訳ないんですけど、わたしはいたって全然ハッピーなんですよ」
う~ん。
わかんないなあ、その心理。
もうちょっとわかりやすく説明してもらえるかなあ?」
そうですねえ・・・、ホンジョウさんとは、今日初めてプライベートでずっと話してて、自分たちはすでにもうけっこう深い絆みたいなもので結ばれてるって言うか。
そう言う実感みたいなものをなんか確信出来ちゃったって言うのかなあ?
後はもうなるようにしかならない・・・、って言うかタイミングとか流れの問題だなって言うのがわかっちゃったってことですかねえ?」
とヒカルさんは淡々とそうマキに語ってみせた。
それってもう、ふたりの心が触れ合っちゃったから満足・・・みたいなこと?」
う~ん、て言うかもう、彼とはこれからもずっとなんらかの形で一緒にいられるってことがわかったってことかな?」
ええ~?
でも、それって、タイミングとかがずれたら恋人同士にはならないかも?ってことでしょう?」
ああ、まあ、うん、多分そう言うことかもしれないですね」
それでもいいの?」
と単純にマキには疑問が残る。
そうですねえ。
わたしはもう・・・後は流れを受け入れるだけ、なのかな?
無理のな ように」
へえ。
なんか、すごいんだね、ヒカルさんってやっぱ。
わたしは前に『なるようにしかならない』、なんて酔っぱらって適当なこと言ったかもしれないけど・・・、やっぱそんなタイミングとか流れに任すってのはなんか・・・自分がチャレンジしないってことみたいで。
それってどうかなあ?なんて思っちゃうんだけど」
タイミングや時間とかの問題って、結局わたしたち人間がこの次元に生きているもっともわかりやすい制約って言うか、それがあるからこそわたしたちのいろいろなドラマなんかが生まれて来るわけでしょう?
わたしは今むしろ今世に生まれて来ている間はそれを楽しむのがまあ、一種の醍醐味?ぐらいに思ってるんですよ」
はあ。
ってまた随分とでっかく飛びましたね?」
そう?
わたしたち人間はこの世で生きて、そして老いて死ぬ。
特にわたしたちオンナは、子供を産む、もしくは産まない、なんて言う大きなイベントも含め、その時間やタイミングと言う流いれの中でそれらの大事なテーマを選択し続けなければならないわけですよね?
そしてそんな、現世の基本的システムそのものは変えられない。
わたしはただそう言った大きな流れそのものは変えられない中でも出来る限りポジティブな選択をしてゆくつもりではいる。
その中でまた、その大きな要因とも言える人と人との出会いって言うもの、その中でもより大切とも言える男女の出会いってものにはかなり大きくそのタイミングや流れ?みたいなものが関係しているとわたしは思っているんですよ。
つまりそのう、なんて言うのかなあ?
大事な出会いほど、事実そのタイミングや流れそのものに左右されうるって言うか」