つくしはどうして澤田が東京に帰ってきたのか、もったいないと思った。 澤田は都内の有名国立大学を卒業し、ハーバードビジネススクールでMBAを取得している。ニューヨークでもハーバードで培った人脈を生かして精力的に仕事をこなしていたし、 知識と経験に裏打ちされた的確な判断が出来改善肌膚暗沉る人で、賢いと呼ばれるようなタイプの人間だ。 それにつくしと違って任された仕事で失敗したことがなく優秀だ。 背も高く180センチくらいはあるはずで、誰が見てもハンサムと思える男性で世間が言う女が放っておかないと言われるような美丈夫だ。身に着けているものだって上品で良質でまさに投資価値があるような服装をしている。 つくしはよく知らないが澤田はニューヨークでも女性からモテたはずだ。 「澤田君は海外で仕事をしているのが性に合っているかと思っていたが、そろそろ日本が恋しくなったのか?」 「ええ。まあそうですね。肌膚護理產品それもあるんですが・・」 澤田はぎこちない返事をするとつくしへ視線を移した。 「なにか他にもあるのか?」 「国内の方が気が楽というか、心が和むというか。それに向うで任されていた仕事も片が付きましたし、そろそろかと思いまして」 「君の言うそろそろが何なのか気になるね」重森はつくしへ視線を移すと言葉を継いだ。 「そろそろってのは結婚を考えているってことなのか?」 男二人の視線はちらちらとつくしを見抗衰老精華 ては何かを確認しあっているようだ。 「部長、いきなりですね?ですがそれは相手があってのことですので、僕の考えだけでなんとかなると言うものではありませんから」 「ああ。確かにそのとおりだ」重森は頷いた。 「それに結婚ってのは本人だけの問題じゃないからな」 「僕も私生活をなげうって仕事ばかりするのも、そろそろ疲れてきましてね」 視線は相変わらずつくしに向けられたままだ。